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最後のデモシカ教師の不謹慎発言

かつて教師に「でも」なるかぁとか、教師に「しか」なれない、という理由で教師になり、学校現場に彩りを与えていたデモシカ教師。そのデモシカ教師の目で現在の教育の裏をあばき、悪態をつく(だけ)!なお、このブログはリンクフリーです…

原点に戻りつつある?高校入試

 今度高1になった連中の高校入試事情は、本当にヤバかった。というか、うちの学年はものの見事に失敗した。

 そもそもウチの県の公立入試(普通科の話)は、昭和末年度に推薦と一般に二分化されたものが前期と後期、という風に形を変えてずっと続いてきた。それも、「推薦入試」の流れをくんだ「前期募集」は調査書と面接だけで学力試験はなし、募集人員は定員の25~せいぜい50%、一方「後期」の方は5教科の学力検査、という形だったのだ。だが、特に上位校なんかで調査書の数字や生徒会みたいな実績はいいんだけど入学してからさっぱり授業についてこられない、という生徒が続出したことで、何年か前から「前期」でも学力検査に似たようなテストを行ってもいいようになっていた。まあ、「推薦入試」導入当初の高邁な理想は(下々が危惧したとおりの筋書きで)崩れつつあったわけである。何しろ、偏差値60の生徒が、それまで67でも危ないといわれていた進学校にヒョコッと合格しちゃっても、授業内容はまず理解できないだろうからね。

 さて、今年度であるが、そんな現状に鑑みてか学力重視の世論の風に流されてか知らんが、かなり抜本的な改革が行われた。まず、募集人員の比率を「前期」と「後期」で逆転させ、5~8割は「前期」で採っちゃう。しかも学力検査は前期で5科、後期で3科、その一方で、調査書に記述されるいろんな特別活動の実績は高校毎の方針できちんと点数化して(例えば、生徒会長は3点、副会長は2点、とか)加算する、というような形に変わったのである。つまり、かなり徹底的な「学力重視」の入試に変わったのだ。

 だがこの改革は、それぞれの指導の方針の違いにより、中学校毎でかなり明暗を分けることになった。つまり、それまでの流れで、「前期は受けたい高校、後期は合格する高校」とした中学と、昔を思い出して「前期は2ランクぐらい下げてでも安全パイ、後期は欠員補充のつもり即ち無いものと思え」と指導をした中学があったのだ。結果は当然、前者の中学は大変なことになってしまった。何しろ、募集人員は定員を下回るわけだから、特に人気のある高校では前期で驚くほどの倍率となり、高望みをした生徒は軒並み討ち死にをする。で、そういう連中がランクを下げて来るもんだから、後期は中位の高校もビックリするぐらいの倍率になる。一方、底辺の学校も、不景気も影響して定員割れを起こさない。結論を言えば、何が何でも県公立高校に行きたいヤツは、とにかく前期で合格しなければならなかったのだ。
 そして、流れに乗り遅れた我が学年は、前期が終わった時点で190人中50人近くも進路が決まってない、という惨憺たる有様だった。これは、私立進学もけっこうな割合だったことを考えると、すごい数字じゃないだろうか。何しろ、事前のシュミレーションでは、後期入試を受けるのは各クラス2~3人、と言われていたんだからな。朝、昇降口に立っていると、(上記のことをしっかり分析して把握していて)うちの学年の進路指導について声高に批判する生徒の声も聞こえてきたりした。
 だが、言い訳させてもらえるなら、そもそも親も本人も気位の高い地域だ(もっとハッキリ言えば元々中学校のことなんか全く信頼していない)、というのも問題なのだ。例えば面談なんかで、(コイツ何考えてんだ!)みたいな高校を受ける、と申し出てきても、
「イヤ、それはちょっと危なかろうと存じます…」
なんて担任が指導して変えさせたとすると(って、そう簡単には変えないけどなっ)、後で
「担任のせいで(目標を)下げさせられた!」
①うちの子じゃ無理なんだって、②担任の先生に言われてさっ!」
と親が触れ回ることになる。(あくまでも大事なのは①じゃなくて②なのよね~)じゃ、そのまま受ければどうなるか、と言えば、上述の通りだ。まさに学校不信のスパイラル!
 一方では、担任の指導を信頼して平穏無事にほとんどが前期で合格、なんて中学校もあるんだからね。やりきれない。

 閑話休題、そんな我が県の公立入試について驚くべき朗報が最近舞い込んできた。何と、このしんどい公立入試は今年度限りで(つまりたったの2年間で)終わり、再来年度からは「前期」と「後期」を一本化する、というのだ。何のことはない、20年以上昔の状態に戻るということである。
 まあ、例によって文句を言う輩も出るだろうが、その論調はわかっている。曰く、
「一発勝負ということになると生徒の心理的負担が大きすぎる。生徒の青春が暗くなる。」
「学力一辺倒になって、学力による輪切りが進んで高校(や中学)の序列化が加速する。」
だからなんだっちゅうの!
結局、こういうことを言う奴らの考えの土台にあるのは、
「子どもたちがカワイソ~!」
という、何の役にも立たない、というより子どもたちをスポイルする方向にしか働かない、ヒステリックな感情だけである。高校入試の心理的負担を重くして何が悪い?生徒を学力で輪切りにして高校に送り込んで何が悪い?高校入試だって一種のイニシエーションでしょ。人間には個性っちゅうもんがあるでしょ。勉強にだってものつくりにだって向き不向きがあるのに。人生の厳しさ、世の中の仕組みの真実を教える絶好の機会をグズグズにしちゃった今までのやり方なんて、結局は間違いだったと、やっと皆さん気づきはじめたということにすぎない。たとえ子どもであっても、厳しいこと、大変なことを背負わせなきゃいけないのさ。親として、そういう覚悟を固められないんじゃ、大人としてどうなの、と言いたいよね。

 まだ本決まりじゃないらしいが、それでも、雲の上の方でそんな方向性が話し合われるようになった、ということをまずは喜んでおこうじゃないか。
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テーマ:高校受験 - ジャンル:学校・教育

コメント

入試はやはり一発勝負でしょう!

ご無沙汰しております。
長文失礼します。
今年度は、2年生に降り(研究指定のため)ました。
こちらの高1は、過去最高の公立校進学率を記録しました。
(地方では公立志向が強いです)
今だから言えますが、
保護者と学校の間に信頼関係ができていたこと。
結果については人のせいにしないという指導が通っていたこと。
この2つが大きいと思っています。
もちろん個々の生徒の頑張りもありますが。
高校入試の心理的負担、かなり重くしましたよ。
これでもかというくらい。
その負担に耐えかねた生徒は、ランクを落として入学した結果、
余裕を持って高校の授業についていっていますし、
その負担に耐えて合格した生徒は、
誇りを持って高校生活を送っているようです。
風邪すらひけない一発勝負って
人生の中には何度かやってきますよね。
社会が子どもに会わせるんじゃなくて、
子どもが社会に合わせるべきでしょうね。

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