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最後のデモシカ教師の不謹慎発言

かつて教師に「でも」なるかぁとか、教師に「しか」なれない、という理由で教師になり、学校現場に彩りを与えていたデモシカ教師。そのデモシカ教師の目で現在の教育の裏をあばき、悪態をつく(だけ)!なお、このブログはリンクフリーです…

教育とは無駄をすることと見つけたり

 俺が教師になってすぐは驚きの連続であったが、「資材の無駄使い」というのもその中のひとつに数えられる。
 
 昨今の危機的な国家財政の中で、まさに道路以外の何もかもが縮小傾向にある。まあ、御政道向きの話は置いとくにしても、地方自治体もひたすら倹約倹約の大合唱で、学校はますます身動きが取れなくなってきた観がある。3~4クラス並行の中学校で、年間の備品購入費が全教科領域その他ぜ~んぶ合わせて130万です、なんて言われると、タメ息しか出ませんね。
 だが、考えてみると学校ってなんと多くの資材が無駄にされていることか。極端なところを言えば、荒れた学校なんかは、窓ガラスをはじめとして何でもかんでもぶち壊される。盗まれる。その修理代が学校を通り越して自治体の教育予算までをも圧迫する。そうでなくても、エネルギーの有り余っている中学生は行動も荒っぽく、10年もつはずの物が1年しか持たない、なんてのもよくある話だ。目に見えるものばかりでなく、特別教室に移動したあとの普通教室の電気なんかも付けっぱなし、どうかすれば水道の水も出しっぱなし。

 しかし…教材の消耗はもっとすごい。
 まず、はじめに勤務した学校では吹奏楽部の生徒が「譜面台がない、譜面台がない」としょっちゅう騒いでいるのに、準備室に譜面台がでかい段ボール箱いっぱいに入れてある。顧問によるとそれは壊れたので捨てる、というのだ。で俺がその箱をひっくり返して使える部品をかき集めて組んでみると20余本もの使える譜面台が誕生した。その他にも、メトロノームの残骸が山のようにある(こっちは修理費用より新品の方が圧倒的に安いので捨てるほかない)など、普通なら何十年でも使いそうなものが大量に壊れているのを見て、なんて勿体ない!!と呆れたものだった。そんなのが音楽に限らずそこここにある。
 そして何と言っても、紙!ざら紙から厚紙・ラシャ紙まで何でもかんでもクズにする。4~5クラス分百数十枚の教材を印刷した直後にミスを見つけてもう一回刷り直し、なんてのは日常茶飯事、お知らせだろうが課題だろうが、何でもかんでも印刷して生徒に渡し、生徒はそれを処理しきれなくなって机の中はゴチャゴチャにごった返す。教材として配る様々なプリントだって、昔と違って乱発してる感じだ。そうしないと授業が効率的に進まないからな。だがそれだって「予備」のつもりで数枚ずつ多めに刷るだけでもちょっとチリも積もればたちまち山となる。掲示物を作るときも、彼らはアッと思った瞬間には大きな模造紙に無造作にマジックで書き始めて失敗する。そして掲示物を作っても期間が過ぎればゴミとなるし、発表会が終わればゴミでしかないし、未完成のまま放置されるものだって少なくない。マジックも使い方が乱暴なのでペン先が簡単につぶれ、放置してすぐ乾いて使えなくなる。
 
 美術の作品も技術家庭の作品も、提出したものが採点されて戻ってくればそれはもうゴミ。余って使わなかった資材も新しいまま大量にゴミ。硬筆の練習も書き初めの練習も1時間授業やればゴミ箱はクズでいっぱい。余った半紙も放っておけば誰も使わなくて終了。チョークも黒板消しも清掃用具も、まるでうたかたの泡のように消えて無くなる。ビデオデッキもCDラジカセも普通何年ももつ物が半年か1年そこらで故障して果てる。

だが、これは当たり前と考えなければいけないのかもしれない。教育というのは「無駄をすること」そのものなのだ。(その最たるものがジェット旅客機の操縦であろうか。考え方によってはあのでかい図体を、客を乗せずに空へ浮かばせるなんて、想像を絶する無駄、とも言えるが、新人が練習しなくていいわけないし、まさか実際の営業運行の中で見習いに操縦させるわけにもいくまい。)肉食動物の子供がじゃれ合ってエネルギーを消費するのも、えさをとるための訓練というわけだ。

それほどまでに資源を無駄にすることに対して、俺たち教員はやっぱり鈍感になってはいけないなぁ、と思うことが最近多くなった。紙をゴシャゴシャとクズにするその瞬間に、ちらっとでも、パルプを採取するために切り倒される森や林があるということを忘れないでいたいものだ。
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テーマ:教育 - ジャンル:学校・教育

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