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最後のデモシカ教師の不謹慎発言

かつて教師に「でも」なるかぁとか、教師に「しか」なれない、という理由で教師になり、学校現場に彩りを与えていたデモシカ教師。そのデモシカ教師の目で現在の教育の裏をあばき、悪態をつく(だけ)!なお、このブログはリンクフリーです…

皆勤賞は廃止された?

 昔、「皆勤賞」というものがあった。3年間、欠席・遅刻・早退がゼロの生徒を表彰する、という例のやつである。平成に入ってからというもの、どこでも廃止の方向に進んでしまった。

理由1:皆勤賞までもうちょっとだと思うと、熱があっても無理矢理学校に来ちゃう生徒が続出した。
理由2:学校には様々な「灰色ゾーン」の時間があり、たとえば、始業のチャイムが鳴った瞬間に校門を入っていればセーフなのか、教室で着席していなければアウトなのか、が年度当初の申し合わせで曖昧だったりすれば、担任によって遅刻カウントの取り方が違ったりするので、トラブルになることが多かった。
理由3:別に病気じゃなくても、冠婚葬祭などで休まなければならなかったりすると、それで欠席がついてしまい、フェアじゃない。

 他にもいくつか理由があったが、何しろ「皆勤賞」は、ただ単に元気で規則正しい生活をしているなら大丈夫、というものでもないからやっかいだ。俺の受け持った生徒でも、ずーっと無遅刻無早退無欠席できていたのに、3年生の秋に友達がたまたま投げた石が運悪く頭に当たって怪我をし、(当人はいたって元気なのに)2日間検査入院をさせられただけで皆勤賞を不意にした、という出来事もあった(かなり口惜しがっていた)。つまり、けっこうの好運が味方しないと受賞の栄に浴せない、とも言える。
 そして、これが高校入試の時のセールスポイントになる、という話が一般的に流布されるようになってからは、かなり多くのトラブルが発生した。まあ、いずれももっともというか、やむを得ないことではあったのだが…。

 でも、「ちゃんと学校に来る」というただそれだけで表彰されるなんて、ちょっと微笑ましいことなのだ。そして、その表彰を受ける生徒というのは、誰もが「ああやっぱり…」と思うような子ではない場合がある。むしろ「え?何であいつが…???ありえね~~!!」というようなヤツが多いのだ。
 だいたい、いつも朝礼なんかの時に名前を呼ばれて壇上で賞状をもらうヤツって、顔ぶれが決まってるじゃないですか。書道でも、読書感想文でも、ああ、あの子ね、というような、まじめで秀才でいい子ばっかり。だが、皆勤賞だけは違っている。だから、表彰の時なんかに名前を呼ばれても、まず(そいつがイチビリの場合)まわりの生徒から失笑ともつかない笑いが起き、または(普段は全然いるのかいないのかわからないヤツの場合)「お~~~」というどよめきが起き、当の本人はキョロキョロして「え??俺かよ!?」という顔をする(というか、実際声に出して言ってしまう)。そして、賞状をもらうときの態度なんかも全然サマにはなっていない。でも、何をやってもほめられたことのないヤツが、こんな時だけは「偉いね」とみんなから褒められて晴れがましい思いをすることができるなんて、いいと思いません?

 実は、俺の勤務校では昨年度までこの皆勤賞が残っていた。と言っても、学校ではなく、「PTA会長」が表彰する、という形に変化してはいたが。それなのに、ウチの校長は、せっかく生き残ったこののどかな賞を今年度から廃止する(させる)方針なのだ。
 時代の流れからいって仕方ないのかもしれない。この校長もあっちこっちで様々な強烈なトラブルを乗り越えてきた強者なので、危険なニオイのするものに対して敏感なのかもしれない。だが、昔からあったものをトラブルの原因になるから、世知辛い時代にそぐわないから、という理由でバシバシ消していっちゃうことに、一抹の不安を感じるのは俺だけか?それとも単にノスタルジーに浸っているだけのジジイの繰り言か?
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テーマ:中学校生活 - ジャンル:学校・教育